ごく自然に、私は彼の胸に唇を落としていた。
「っ……」
レイが小さく息を呑む。
手のひらを脇腹へ滑らせ、厚い胸板の上に息づく小さな胸の頂に舌先で触れる。
丁寧に舌先で転がしていると、眉根を寄せたレイの右手が、私の髪に絡められた。
「っ、美咲、さまっ」
余裕を無くして小さな喘ぎを零し始めたレイが嬉しくて、私は舌で突起を転がしながら手のひらを彼の下腹部へ滑らせる。
ズボンの上から触れたそこは、既にすっかり硬く立ち上がっていた。
「っ……!」
レイが大きく身を震わせる。
めいっぱいに布を持ち上げているそこを、指先でそっとなぞりあげた。
「くっ……」
眉根を寄せたレイは、小さく吐息を零す。
私がズボンのファスナーに指をかけると同時に、彼の手のひらが私の脇腹へと伸びる。
ファスナーを下げて下着をずらすと、はじけるように彼自身が顔を出した。
指を伸ばそうとした瞬間、彼の指が太ももへ滑って、私の動きを封じる。
「っ……」
するりと内股に滑り込んできた彼の指先は、薄い布地の上から静かに敏感な裂け目をなぞりあげた。
「あっ……」
彼の胸に頭を預けた状態で、私は彼の怒張へ指を伸ばす。
その間にも、彼の指は下着の上から私の秘所を往復していた。
「っ、ふあっ」
「っく……美咲、さまっ」
指先で根元から先端へと軽く刺激を繰り返すと、彼の呼吸も乱れていく。
眉根を寄せ、やるせなく吐息を繰り返すレイを見下ろしているのは、不思議な征服欲を私の中に呼び起こす。
「レイ……」
彼自身を握りしめ、根元から先端へと強くしごく。
「っ、くっ」
直後、目の前の景色が回転した。
「え……」
気が付けば、私の両肩はベッドに押しつけられ、荒い呼吸を繰り返すレイに見下ろされている。
「ずるい、です……」
「レイ?」
「本当に、あなたはっ……」
熱っぽい碧の瞳が、じっと私を見下ろしている。
ふいに、彼の眼差しが緩んだ。
「今度は、私の番ですから」
「え……?」
首をかしげようとした私は、いきなり下着を下ろされて目を見開いた。
「ちょっ……」
驚いた私が両足を閉じようとするより先に、彼の指先が内股を滑る。
「やっ……」
レイの指先は、既に潤っている私の秘所へたどり着き、その裂け目を往復しはじめる。
「っ、あっ……」
彼の指先は花弁をくつろげて、あっというまに一番敏感な芽に触れた。
「っ!」
全身に痺れが走って、大きく背を仰け反らせる。
あえぐように呼吸する私を、レイは楽しげに見下ろしていた。
「っ、あっ、っ!」
爪の先で引っ掻くようにその芽を刺激されて、私はもう一度大きく背を反らす。
「だめっ……っ、あ」
転がすようにレイの指先がそこを滑る。
「はあっ、ぅ……んっ」
するりと、長い指が内部へと滑り込んだ。